dai365のお部屋

酒と業務効率化をこよなく愛する50代オヤジ、PowerPlatformと生成AIで業務効率化が究極に進んだ世の中が理想。半ランク上(笑)のPower Appsオジサンを目指していたらMicrosoft MVPになりました。好きなものは競馬、プロレス。嫌いなものは手書き。 奇想天外ビリビリ☆Power Apps同好会やってます。https://biribiri.connpass.com/

やればわかるさバイブコーディング Vol.20 同窓会サイトを令和の技術で作ってみたお話

はじめに:120年の伝統校の同窓会サイトを、令和仕様に総リニューアル

「同窓会のホームページを新しくしたいんだけど…」

この一言から、私の“ちょっとしたつもり”の作業は始まりました。
ところがフタを開けてみると、

  • 最先端のWeb技術

  • そして 3種類のAI(Gemini・Codex・Claude)

を総動員する、なかなかの大プロジェクトになりました。

今回リニューアルしたのは
旭川東高等学校同窓会 札幌突兀会(とっこつかい) のサイトです。

旭川東高校は1903年明治36年)創立、卒業生は3万5千人を超える伝統校。
世界陸上やり投げ金メダリストの北口榛花さんも卒業生ですね。

そんな母校の同窓会サイトを、

引っ越ししつつ、中身もフルモデルチェンジしました。

見た目は落ち着いた普通の同窓会サイトですが、中身はかなりの“ハイテク仕様”。
「着物姿の侍が最新のMacを使っている」ようなギャップを楽しんでいただければと思います。


第1章:「突兀」と独自ドメインの話

最初に立ちはだかったのは、会の名前にも入っているこの漢字。

突兀(とっこつ)

読めなかった方も多いと思います。
実は、旧制旭川中学校の校歌の一節
「突兀七千有余尺 大雪山は巍然たり」
から取られた言葉です。大雪山が“グッとそびえ立つ”様子を表しています。

FC2から「tokkotu.jp」へ

長年お世話になったFC2の無料ホームページから、
思い切って 独自ドメイン「tokkotu.jp」 を取得しました。

独自ドメインにすると…

  • 検索で見つかりやすくなる(SEO

  • 「公式サイト」としての信頼感が上がる

  • 長く使える“デジタルな看板”になる

  • https化で「安全なサイトですよ」とブラウザに表示される

といったメリットがあります。

同窓会サイトとしては、なかなかの“投資”ですが、
「札幌突兀会としてきちんとしたサイトを持ちたい」という思いから、踏み切りました。


第2章:AI三国志 〜3人の助っ人の役割分担〜

今回の制作では、3種類のAIを使い分けました。
イメージとしては、三国志の「劉備曹操孫権」みたいな感じです。

🎨 Gemini:デザイン担当

  • サイト全体の色合い

  • レイアウト(どこに何を置くか)

  • 高齢の方でも見やすい文字サイズやボタンの大きさ

などを一緒に考えてくれる“デザイン参謀”です。

「伝統があって落ち着いている。でも古臭くはない」
そんな色と雰囲気を提案してもらいました。

💻 Codex:動き担当

  • スマホでメニューを開いたときの動き

  • ページの中をスッと開いたり閉じたりする機能(校歌など)

  • 「ページの一番上に戻る」ボタン

といった、ちょっとした“便利な動き” を作るのが得意なAIです。

昔のサイトでは難しかったスマホ対応も、
今はAIの助けを借りてスムーズに作れるようになりました。

📚 Claude:文章と構造担当

  • ページの文章の整理・言い回し

  • 「どこに何の情報があると分かりやすいか」という構成

  • Googleなど検索サイトに正しく理解してもらうための情報整理

などを手伝ってくれる、いわば“編集長”のようなAIです。


第3章:誰でも使いやすいサイトに

今回、特にこだわったのが 「誰でも使いやすいこと」 です。

  • 文字を大きくしてもレイアウトが崩れない

  • 背景と文字の色のコントラストを強めにして読みやすく

  • キーボードだけでも操作できる

  • 目の不自由な方の読み上げソフトでも読めるように

など、いわゆる「アクセシビリティ」と呼ばれる部分を
かなり丁寧に作り込みました。

卒業生は3万5千人以上。
その中には、年齢も、体の状態も、使っている機器も本当にさまざまな方がいます。

「誰が見ても、ちゃんと読めるサイトにしたい」
という思いから、少しやりすぎなくらいAIが頑張りました(笑)


第4章:スマホで校歌を読む工夫

最近は、ほとんどの方がスマホでネットを見ています。
そこで今回のサイトは スマホ画面を最優先 に設計しています。

特に難しかったのが、旧制旭川中学校の校歌。
5番まであり、旧仮名遣いの漢字も多く、文字だけ並べるとかなりのボリュームです。

そこで、

を採用しました。
必要なところだけ開けるので、画面がスッキリして読みやすくなります。


スマホでも紙でも読みやすいよう、裏側でこっそり工夫しています。


第5章:ページ表示をとにかく速く

同窓会サイトにそこまで必要か?と言われそうですが(笑)、
表示速度 にもかなりこだわりました。

  • 画像のサイズを最適化

  • 不要なものは読み込まない

  • 文字のフォントの読み込み方法を工夫

といったことを積み重ねた結果、
ページの表示時間は 2秒以内 になりました(以前は5秒以上)。

「開いてもなかなか出てこないサイト」は、それだけで閉じられてしまいます。
せっかく来ていただいた方にストレスを感じさせないよう、
ここは少し“技術者の意地”を発揮しました。


第6章:検索に強いサイトへ

今回のリニューアルでは、検索対策も行いました。

  • 旭川東高校 同窓会 札幌」

  • 「札幌突兀会」

などで検索したときに、きちんと上の方に出てくるよう、
サイトの中に「これは札幌突兀会の公式サイトですよ」という情報を
機械にも分かる形で記載しています。

これにより、以前よりも検索で見つけてもらいやすくなりました。
同窓生がスマホでサッと検索したときに、迷わず辿り着けるはずです。


第7章:地味だけど効く“便利ポイント”

見た目には派手ではありませんが、
日々使っているとじわじわ効いてくる工夫がいくつかあります。

  • スクロールしても、上のメニューが画面に残り続ける
    (どこからでもすぐ他のページに移れる)

  • スマホではそのメニューが“ハンバーガーアイコン”に変身

  • どの画面サイズでもレイアウトが崩れない

  • 印刷用に文字の行間や余白を整えてある

など、「あえて気づかれないくらい自然に便利」になることを目指しました。


まとめ:過剰スペック=同窓会への愛情

正直に言うと、今回のサイトは**かなりの“過剰スペック”**です。

普通の同窓会サイトは、

  • テンプレートのブログサービスや

  • WordPressの無料テーマ

でも十分作れます。

それをあえて、

  • AI3種類を駆使し

  • 最新のWebの作法に沿って

  • 一つひとつ手作業で仕上げた

のは、

「母校と同窓会のために、ちゃんとしたものを作りたい」

という、ちょっとした職人魂の表れです。

訪問してくださる方の 99%は、細かいこだわりには気づかない と思います。
ですが、残り1%の“技術オタク”の同窓生が見たら、きっとニヤッとしてくれるはずです。

「これ、やりすぎじゃない?」

と。

その「やりすぎ」が、作り手の愛情だと受け取っていただければ嬉しいです。


旭川東高校というフィールド

最後に、今回の舞台となった母校について簡単に。

120年以上続く歴史を、これからも未来に引き継いでいくために、
今回のサイトリニューアルが少しでも役に立てばと思っています。


最後に:ぜひ一度触ってみてください

スマホで見たときのおすすめポイント

  • 右上の「三本線(ハンバーガー)」をタップすると、
    メニューがスッと出てきます。

  • 校歌のページで曲名…をタップすると、
    歌詞がふんわり開いたり閉じたりします。


技術はあくまで“道具”です。
本当に大切なのは、サイトを通じて 同窓生同士がつながること

この新しいサイトが、
札幌突兀会の活動と、皆さんの交流の一助になれば幸いです。